「見るだけで剣道四段がとれるDVD」?!

見取り三段なんて言うけれど、いくらなんでもDVD見るだけで四段なんておかしいと思うでしょ?あっても買わないでしょ。

でも、英語関連はこの手のものが多いのです。自分に必要なものを選ぶにはちょっとしたコツがいります。

いろいろやったけれど聴くことが足りなかった人が聴くようになれば、頭打ちを突破するので「聴くのが大事なんだ」と思いこむ。同じように、書いてつづりを確かめるのが足りなかった人がディクテーションを始めれば、全体が改善したように感じて「やっぱり書くのが大事なんだ」と思いこむ。

炭水化物ぬきダイエットをやり過ぎてイライラしていたひとが、お米を食べてほっとする。すると「やっぱり日本人は米だ。」と言いだして今度は米ばかり食べるようになる。肉ばかり食べて調子が悪かった人が野菜を食べたら元気になって、野菜は健康にいいと思いこんで野菜ばかり食べるようになる。

そんなのおかしいでしょう?

ある程度全体をカバーしたうえで、足を引っ張っていたところ、「限定要因」を解消したのと、それだけをやるのとは同じではありません。

「~だけやればよい」を見たら「~が足りない方向け」と読み直すことです。

確かに、外国語習得に関しては万人共通の土台もあります。誰でもまず始めは「聴くこと」によってウェルニッケ野にその言語の中枢を分化したほうがよいのです。これにはネイティブの自然な語りを3か月以内に100時間聴けばよいそうです。このことは検定外教科書Progress in Englishの音声面を指導なさった植村研一博士が明らかにされました。私はたまたまに高1の夏休みにFENばかり聴き、このことを実感しました。後に教員として植村先生からこのお話を聴き、以来、皆さんにおすすめしています。トマティス聴覚発声メソッドのジャンピエール・グラニエ博士も同じことを指摘し、音声の土台なしに文法構造、語彙をマスターするのはムリ、と言っています。

その英語中枢ができたら、あとは個々の学習優位感覚を意識しながらいろいろやってみる、続けることです。

何かを学ぶということは、おもちゃを買うのとは違います。剣道の稽古に似ています。日々少しずつ積み重ねて自分を変えてゆくことです。無駄や不自然を選ぶ必要はないけれど、楽をしたい、得をしたいと考えているようでは平均層を抜け出るのは難しいでしょう。(英語学習は剣道よりずっと大衆化しているので…ええと…)

毎日少しずつ、味わいのある英語を音読したい方におすすめします。
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耳声ループを活性化して英語らしい英語が聴ける、話せるようになります。
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